2023 年プログラマーを取り巻く業界など、ChatGPT等の生成系AIやIoTデバイス、日本の産業構造とか
こんにちは、@ekusiadadusです。 今日は、2023 年度システム開発を取り巻く環境と業界など個人的な知見を書いていきたいと思います。(2023 年 5 月 10 日)
いきなりですが、2022 年度の日本の産業構造を見てみましょう。
2022 年度の国内業界規模ランキング
業界 | 規模 |
---|---|
1. 建設 | 58.3 兆円 |
2. 不動産 | 44.3 兆円 |
3. 化学 | 38.7 兆円 |
4. 生命保険 | 29.8 兆円 |
5. 自動車部品 | 24.2 兆円 |
6. 石油(国内) | 19.1 兆円 |
7. 外食 | 18.0 兆円 |
8. 戸建住宅 | 15.7 兆円 |
9. 自動車(国内) | 15.5 兆円 |
10. 携帯電話事業者 | 15.2 兆円 |
... | ... |
19. DX | 9.7 兆円 |
20. 旅行 | 9.1 兆円 |
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28. IT サービス | 5.8 兆円 |
... | ... |
56. ホテル | 1.7 兆円 |
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59. サイバーセキュリティ | 1.5 兆円 |
... | ... |
62. クラウド | 1.1 兆円 |
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80. 動画配信サービス | 0.35 兆円 |
国内業界規模ランキングを見てみると、いわゆる IT サービス関連は案外小さく見えます。 しかし、これは一面的でしかないです。IT サービス関連は、他の業界にも多くの影響を与えています。 例えば、1 位の建設業界の場合、建設業界の DX が進んでいることがわかります。
国内の建設ゼネコンランキングは、以下のようになっています。
1 位の鹿島建設は、2009 年から自動化施工システム「A⁴CSEL(クワッドアクセル)*」を開発しています。 採用面でも、競技プログラミングで有名な AtCoder 社と手を組んでいます。
参考: 鹿島建設と AtCoder 社 AtCoder Career Design
また、日本企業の時価総額ランキングを見てみると、IT にとても力を入れている企業です。
1 位のトヨタは車両制御や画像処理などの分野においてかなり力を入れていています。 また、トヨタも AtCoder の chokudai 社長とアルゴリズムグループを作っています。
2 位より下も名だたる企業が並んでいますが、どこも技術開発や IT に力を入れている企業になります。
国内業界規模ランキングの 19 位の DX 分野ですが、金融から流通、製造、不動産、建設、人材サービスなどあらゆる業界の企業が DX に力を入れています。 代表的な企業としては、以下のような企業があります。
DX 分野の代表的な企業
国内業界規模ランキングの 28 位の IT サービス分野ですが、いわゆる SIer や IT コンサルティング企業が多く含まれています。
代表的な企業としては、以下のような企業があります。
IT サービス分野の代表的な企業
2022 年度の業界別平均年収ランキング
業界 | 年収 |
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1. 総合商社 | 1,319 万円 |
2. コンサルティング | 1,146 万円 |
3. 海運 | 935 万円 |
4. 半導体 | 835 万円 |
5. 不動産・戸建・マンション | 822 万円 |
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8. ソフトウェア | 809 万円 |
9. ゲーム | 794 万円 |
10. IT サービス・クラウド | 785 万円 |
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ホテル | 593 万円 |
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旅行 | 494 万円 |
(旅行・ホテルなどは、軒並み下落している。)
ちなみに、業界平均は 662 万円です。 おそらく正規雇用の平均年収に近くなっているはずです。
日本の平均給与は 445 万円前後、年収中央値は約 396 万円前後であることを考えると、やっぱり未だ正規雇用、非正規雇用の差はかなり大きいと思います。 (この数値で、はかれるものかはかなり微妙ですが...)
ここからは、自分の本業である旅行・ホテル・不動産業界について詳しく見ていきます。
日本の旅行業界を牽引しているのは、以下のような企業です。
1 位の JTB グループが巨大で、売上高が 5,828 億円と群を抜いています。 2 位の HIS グループが続いて 429 億円となっています。
OTA とよばれる、ネット専業の旅行会社もありますが、こちらは以下のような企業があります。
世界で見ると、旅行業界は 1 位が Booking Holdings、2 位が Expedia となっています。(どちらも 売上高 1 兆円超え)
コロナで、訪日外国人の旅行者、いわゆるインバウンドとよばれるものが激減し、日本の旅行業界は大打撃を受けています。 大体 3000 万人前後のインバウンドが消失したといわれます。 最近ではコロナも落ち着いてきて、本格的な旅行需要が戻ってきています。
日本のホテル業界を牽引しているのは、以下のような企業です。
インバウンドの回復により、ホテル業界も復調してきています。
2030 年に向けて、インターネットは SNS の時代からサイバーリアル連携(CPI)への転換期を迎えると予測されています。
GAFAM は依然として圧倒的で、デジタルのインフラを抑えているものの、その成長速度は鈍化している。 これまでのコミュニケーション、SNS などのサイバー × 人のコミュニケーションに重点を置いた領域から、リアル、物理、産業・社会、都市といった社会・産業、機械、設備、都市といった対象の新たな DX、そのための認識、制御といった神経、頭脳領域のデジタル化によって、新たな社会課題の解決に向けた取り組みが求められる。
また、一方で日本の産業競争力視点と課題を次のように上げています。
・多くのエレクトロニクス、デジタル分野で競争優位性が弱体化した日本にとって、強い機械産業(例、自動車、産業機械等)の産業がビジネスモデルをサイバーフィジカル連携や CN 等に対応して高度化することと軌を一にできるよう貢献することが、情報通信産業の突破口となる。 ・東京を筆頭として世界と競争する大都市圏を有し、一方、山間僻地の過疎問題を抱えている日本は、中国やインドを筆頭とする 21 世紀の「人口 3000 万超の大都市競争」と欧州が展開する「カーボンニュートラル適正都市=人口 40 万」とする社会モデルの双方に取り組まざるを得ない。 ・一方、遠隔制御や無人化は、これまでの物理的リスクや奪うリスクを、騙すリスクへと変質させ、特殊な専門家だけではなく、一般の人々が社会の仕組みにダメージを与えるリスクを生み出す。これに対して新たな法制度を含むセキュリティが求められる。
日本の労働人口は、2030 年には 2012 年と比べて 872 万人減少すると予測されています。 女性・高齢者が労働参加しても 270 万人減少すると予測されています。 日本の労働人口のピークは 1995 年となっており、中国、欧州でもそれぞれ 2015 年、2010 年となっています。
結果として、無人化、自動化、遠隔化は避けられないと考えられています。 参考として、コンビニの店員の例をあげていましたが、従来通りでなく店員が各店舗を回って清掃や品だしを行うという形(店群、店員分離モデル)になると予測されています。
詐欺も多様化して、ChatGPT による国際ロマンス詐欺が増える予想だそうです(笑)。
ChatGPT などの技術が発達して、システム開発の大部分が自動化されるようになる。-> やったぜ!仕事が楽になったぜ!
ChatGPT などの技術が発達して、システム開発の大部分が自動化されるようになる。 -> 仕事がなくなったぜ...無職になったぜ...。