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睡眠の苦手なすべての人へ向けた話

Pekaco

Pekaco

2022年3月11日
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睡眠の苦手なすべての人へ向けた話

これはある日の私と妹の会話である。

妹「いつもなんでそんな遅くまで起きてるの?」

私「寝付けないんだよねー。でも睡眠時間はちゃんと取れてるから大丈夫!」

妹「いやそれ不眠だよ。」

なるほど、長時間(9時間以上 )眠れるので眠りのプロだと自覚していたが、第三者から見ると私は睡眠が苦手らしい。

そこで気になって読んだ本が、紹介する「スタンフォード式最高の睡眠」である。(大ヒット本らしい!)
今回は私がこの本から学んだ快適に眠り覚醒する方法の中で、開発部の方も実践しやすいものを紹介したい。日中のパフォーマンスが上がる手助けになれば幸いである。

※ここでの説明や方法には多大な解釈が含まれるのと、便宜上かなり内容を省略したので、詳細が知りたい人や疑問を持った人は本を読んでね!

# 目次

# 1. 睡眠の再定義

認知行動療法という分野では、正しい知識を得た上で行動付をすると効果が高まるとされているので、少し睡眠の話をしたいと思う。

# 睡眠とは

睡眠とは何か。

起きているときは「活動状態」であり、寝ているときは「生産状態・整備状態」だと、本書を読んで私は考えた。
そうではなく、寝ているときは「休止状態」である人も多いと思う。だから、休むのを減らせば活動する時間が確保できると考えがちだ。
しかし睡眠中は、体における重要な物質の生産や、環境の整備が行われている。
本書によれば例えば下記である。

  • 体の休息
  • 記憶の定着
  • ホルモンバランスの調整
  • 免疫を上げる(今めちゃ大事なのでは?)
  • 脳の老廃物をとる(脳は空っぽの頭蓋骨に入っているわけではなく、脳髄液に浸っているが、ここに含まれる老廃物が睡眠中に排出される。覚醒時に老廃物はたまる 例:アミロイドβ)

睡眠をうまくとれない場合上記の時間が取れないので、それは「負債」として体に溜まっていく。
その影響は大きく、肥満や高血圧、糖尿病のリスクが高まり、結果として寿命は短くなる。免疫力も落ちるので、現在大流行しているアレにもかかりやすくなってしまう。

# 睡眠で最も大切な時間とは

睡眠で最も大事な時間は「最初の90分」。
とにかくこの90分を最高の状態にするように心がけるのが良いとのことである。
その理由は、睡眠中に行われる重要な働きのうち、多くがこの最初の90分に行われるからである。

  • 成長ホルモンの分泌(最初の90分で70~80%を占めている)

  • 皮膚の保水量の向上

  • 生殖や母性行動に関与するプロラクチンの分泌

  • 自律神経を整わせる

  • 「眠気」の解放

# 2. よりよく眠り覚醒する方法

上記を踏まえながら、より良い睡眠と覚醒の為に出来る具体的な方法を紹介したい。

# 今日中に出来ること

  1. よく噛んで3食食べる

    • よく噛んで食べると、睡眠や行動パターンに昼夜のメリハリができる。
    • よく噛むことで、記憶を司る海馬で神経細胞の再生が起きる。
    • 朝食には、体温を上げ1日の活動を始めるエネルギー補給という役割がある。
    • 食べないことは「オレキシン」という覚醒物質の分泌を促進するので、夜食べないと覚醒して眠れなくなる。

    とのことから、よく噛んで3食食べることは、体内時計のリズムを整えること、覚醒すること、眠気を阻害するものを排除できると言える。

  2. 体の末端を温める、マッサージする

    • 深部体温と呼ばれる体の内部の温度と、皮膚体温と呼ばれる手足の温度の差が開くと、眠気が弱まり、狭まると眠気が強くなる。

    とのことから、体の末端を温めその差を狭めれば、眠気がやってくると考えられる。

  3. 室温、湿度を快適な状態にする

    • 寒すぎると血行が悪くなり、手足からの熱放散が阻害されたり、湿度が高すぎると発汗しなくなり、これも熱放散を阻害する。

    どんなにいい寝具を持っていても、室温と湿度を整えないと寝るときの温度が望ましい状態にならず、寝具の良さを引き出せない。

  4. つまらないアニメを観る

    • 単調で退屈な状態(「モノトナス(単調な状態)」と言われる状態)になると、脳は考えることをやめ眠くなる。

    とのことから、つまらないアニメ、つまらないYoutubeを見ることは、入眠するのに良い方法であると言える。
    普段だったら絶対に見ないこれらの動画は、睡眠にとっては大変有意義な存在である。

  5. 眠れない場合は、少量の強いお酒を飲む

    • 大量のアルコールは睡眠の質を下げるが、度数が強くても量が少なければその心配はない。
    • 眠れずに起きているくらいなら、少量の強いお酒を飲み、とにかく先で述べた最初の90分を確保すると睡眠の質は上がる。
    • 目安は日本酒1合くらい。  

    目的は眠ることなので、酔いやすい人はそれより少なくてもいいと思う。

  6. アラームを2つの時間にセットする

    • 20分前後でノンレム睡眠(深い睡眠)とレム睡眠(浅い睡眠)が切り替わっているので、それに合わせて1回鳴らした後20分後に2回目のアラームを鳴らす。1回目は小さく短い音にしておくのもポイント。
      どちらかのなるタイミングで、レム睡眠になるので起きやすくなる。
  7. 空が白む前に寝る

    • 人間はおよそ「24.2時間」のサーカディアンリズム(体内時計)で動いている。このずれを調整しているのは陽の光で、陽の光を浴びることで眠気にに必要な「メラトニン」という物質の分泌が抑制させるらしい。
    • また人の体はそもそも夜明けに向けて覚醒に向かってしまう。

    とのことから、夜が明ける前に寝るというのは、良い睡眠にはとても重要なことだと言える。
    日の出時間を確認し空が白み朝になっていく前に眠ろう。夏になるとは4時ごろはもう空が白んでくるので注いが必要だ。

  8. 就寝の90分前にお風呂に入る

    • 深部体温は、上がった分だけ大きく下がろうとする性質がある。

    • 40℃のお湯に15分浸かると約0.5℃上がり、元に戻るのが90分後。その後もっと下がっていくので、入眠しやすくなる。

# 3日以内に出来ること

  1. 鼻で吸って鼻で吐く腹式呼吸を寝る前に5回やる

    • 睡眠障害のサインとされる「いびき」は、口呼吸で行われている。
    • 口呼吸で寝ると、睡眠の質は下がる。哺乳類は本来鼻呼吸が優位らしい。
    • 鼻で吸って鼻で吐く腹式呼吸を行い、鼻呼吸になるようクセづけると睡眠の質を上げられる。
    • 深呼吸は副交感神経優位になり眠りやすくなる。

    5回は根拠のない数字だが、無理なく出来る回数として設定した。

  2. 朝の光を浴びる

    • 先にも述べたように人間はおよそ「24.2時間」のサーカディアンリズムで動いている。このずれを調整しているのは陽の光で、朝の陽の光を浴びることにより「メラトニン」という眠りに導く物質の分泌が抑えられ、リズムが24時間に整う。

# 1ヶ月くらいで出来ること

  1. 毎日の就寝時間と起床時間を固定する

    • 入眠時間が固定されると、最初の90分もパターン化されてくるので質が向上する。
    • 眠りの前倒しはとても難しいので、もし翌朝早いなどある場合は、最初の90分の質を良くすることを目標に睡眠時間を削ってしまった方が良い。
  2. 定期的な運動をする

    • そもそもの血行を良くしておくのが大事。
  3. 寝る前にtwitterを見るのをやめる

    • 寝る前には脳を休息状態に持っていかなくてはいけない。
    • 「退屈」な状態にする。

    これは「ブルーライトがいけない」という話ではない。
    問題は「考え脳を働かせること」なので、twitterを閉じ何も考えない状態を作ろう。

  4. どうしてもやりたいことがある場合は、100分ほど眠ってしまう

    • 眠気があるならまず寝てしまった方が良い(いつ寝るの?今でしょ!と誰かも言っていた)。
    • 先に述べた、大事な90分が終わるタイミングで目覚めれば、時間は確保できていないが質は確保される。 どうしても睡眠を削ってやりたいことがある場合、「最初の90分」を確保し体を整えた後、起きて実施するのが良い。

睡眠は日中のパフォーマンスに大きく影響するので、出来そうことから始めて良い1日を作っていけたらいいですね!!!
ちなみに私は朝に起きられないので朝日を浴びるのは当分先になりそうです。

# 4. 参考文献